中部地方のお客様からメールで、
「Fujitsu LIFEBOOK AH550/3Aですが、以前Windows10にアップグレードしたところ、失敗してそのままになっています。ホームページを見てメールしました。サポート期間の終了が近づいているので、可能であればWindows10へアップグレードをお願いしたい、動作も緩慢なので、改善もお願いしたい。」
とのご相談で宅配便で送っていただきました。。
Fujitsu LIFEBOOK AH550/3A Core i3-350M搭載の中級機です。
家電店専売モデルのようですね。
まだまだ現役で使えます。
→メーカー発表のスペックはこちら
(同型機は掲載されていませんがAH550/3ATの仕様と同じです。)
AHシリーズですが、筐体は「FMV-BIBLO NFシリーズ」が使われていますね。
BIOSを開いてみると、CPUは「Core i3-350M 2.27GHz 」です。
起動して、PCのプロパティを確認します。
Windows7 SP1 32bitですね。
メモリは4GB搭載されていますが、2.92GBしか認識されません。
64bitのWindows7にリカバリすれば、4GBすべてを使えるようになります。(最大8GBまで)
その代わりアプリケーション・データ・メール設定等がすべて消えてしまいます。
データは保全できますが、ソフトの再インストール・メールの再設定等が必要になりますね。
お客様にお尋ねしたところ、「今まで特に困ったことはないので、そのまま32bitで」とのことでしたので、32bitのままアップグレードします。
アップグレード作業の前に「アップデートナビ」及び「Windowsアップデート」を実行しておきます。
すべてのアップデートが終わりましたので、SSDにクローンして入れ替え、改めて起動します。
DVDドライブにWindows10 32bitインストールディスクを入れてアップグレードを実行しますと…、あれれ…?
はい、この機種も「Windows10アップグレード困難機種」ですね。
原因は「BIOS設定のUSBレガシーサポート」にあります。
Microsoftは見逃しているのでしょうか?
USBレガシーサポートを無効にして、Windows7を起動し、アップグレードを実行すれば問題なくアップグレードできます。
無事にアップグレード完了です。
動作確認・追加のアップデートを行い、再起動してBIOS設定を元に戻しておきます。
さて、2010年モデルですので、分解して、内部清掃とCPUグリスを塗り替えておきます。
分解時に注意が必要なのは、パームレストを取り外すときに「スピーカーケーブルを断線しないこと」ですね。
これは「NFシリーズ」と共通です。
CPUグリスは乾ききってカピカピでした。
また、内部にもかなりのホコリがたまっていましたので、すべて取り除いておきました。
もちろん、アップグレード作業前に「リカバリディスク」も作成しておきました。
今回の修理代金は、以下のとおりです。
SSD代金 :10,000円
Windows10アップグレード作業代:30,000円
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計 :40,000円