Windows7→10→11への上書きアップグレードを実行したところ、動作不良の不具合が発生。
Windows11クリーンインストールは問題ありません。
(もちろん、非対応機種ですので、そのままインストールはできません。)
ただし、SSD換装・メモリ8GB実装が条件です。
この機種に対応するメモリ:DDR3-1333:8GB(4GBx2)は入手困難になりつつあります、規格はあっていても相性問題が発生するメモリもあります。
アップグレードをご検討の方、お早めにご依頼ください。
なお、この機種の弱点である「冷却不足:CPUファン不調」が頻発しているようです。
すでに新品は入手不能です。
中古品との交換になります。
CF-S9はWindows8へのアップグレードも対象外とされています。
通常のアップグレード手順では、Windows10へのアップグレードに失敗します。
後継機種のCF-S10はWindows7→8→8.1へのアップグレードは可能です。
当店では、S9・S10ともにWindows7→Windows10へアップグレードに成功しました。
このページではバージョン1809を使ってますが、最新バージョンの22H2でも正常動作が確認されました。(かなり手数はかかりますが……。)
これまでに、全国から40件を超える、お問い合わせ・作業依頼をいただきました。
誠にありがとうございます。
失敗する原因は、S9にプリインストールされている「Intel(R) Dynamic Power Performance Management」がWindows8以降と互換性が無いため、アップグレードがブロックされてしまいます。
この「Intel(R) Dynamic Power Performance Management」は、通常の方法では、アンインストールできません。
CF-S10はWindows8へのアップグレード後、8.1→10へとアップグレードが可能ですが、Windows7→10へは、S9と同様に失敗します。
この度、お客様からの要望で「初のLet'sNote CF-S9のWindows10アップグレード」にチャレンジしました。
これまでに30台のCF-S9をWindows10にアップグレードいたしました。
基本性能の高いノートパソコンです。
まだまだ、現役で使用可能です。延命化をお考えの方、お問い合わせください。
これまでに「32bitを7台」、「64bitを23台」作業いたしました。
同じLet'sNoteシリーズの「CF-F9・F10」も同様にWindows10にアップグレード可能です。
他県のお客様から、
「Panasonic Let'sNote CF-S9を使用しているが、Windows10へのアップグレードができない。SONY VAIOのアップグレード成功のページを見て、この機種もできるのでは?と思い、問い合わせしました。まもなくWindows7の延長サポート期間が終了することもあり、可能であれば、Windows10にして欲しいのですが。」
とのご相談で、宅配便で送っていただきました。
状況を伺うと、VAIOの時と同様にアップグレードの途中でフリーズし、「0xC1900101-0x30018」のエラーが出て失敗する、とのことです。
このエラーは、デバイスドライバの更新に失敗したときに出るエラーですね。
Let'sNoteシリーズは、これまで当店に修理依頼が来たことはありません。
メーカーのサポートが充実しているのか、故障が少ないのかはわかりません。
実機を診断すると、構造もしっかりしており、故障しなさそうではありますね。
メーカーHPによると、Windows8以降は未対応であり、このままだと、延長サポート期間が終了して使えなくなります。
google先生で検索してみると、成功例が結構アップされていますね。(ハードルは高そうですが…。)
でも、やっぱり、「やってみないと分かりません!!」
さて、Windows10にアップグレードする前に、現在の動作状況を点検しておきます。
不具合があるままアップグレードすると、起動不能の可能性もあります。
起動はもっさりですね。
「エクスペリエンス インデックスは3.6」ですが、いかんせんHDDがSATA150規格です。
まずは「SSDへの換装」から始めます。
オリジナルHDDをクローンし、以降の作業はSSDにて行います。
オリジナルのHDDはHITACHI製500GBです。
使用時間は「1955時間」と短いですが、規格が「SATA150」と古いため転送速度が遅く、Windows7や10には不向きです。
実際、起動時間が約3分です。
SSD導入は必須ですね。
ちなみにSSD換装後は約30秒で起動するようになりました。
やはりSSDの効果は絶大です。
交換用のSSDは「WD製500GB」です。
WD製のSSDは「5年保証」がついていて安心ですね。
CPUにCore i5-560Mが使われていますので、SSDの高速性を活かせます。
SSDに交換後、改めてエクスペリエンスインデックスを確認すると、「3.6」から「4.2」に向上しています。
CPUは一緒なんですが、「ゲーム用グラフィックス」のパフォーマンスが向上しています。
この後、システムチェック、Windowsアップデートの更新等、下準備を行い、念のため、再起動を行った後、DVDドライブにWindows10 1809インストールディスクを入れて、アップグレード開始です。(現在はバージョン20H2で行っています。)
割とすんなり、アップグレード作業は進行しました。
とは言え、かかった時間は5時間です。
Windows10起動後、DVDドライブが動作しません。
やはり落とし穴が待っていました。
「MATSUSHITA DVD-RAM UJ869AS」のドライバが動作していません。
「サードパーティのINFファイルにデジタル署名情報が含まれていません」と表示されています。
Let'sNoteは、ドライバがインストールできないと、ディスクを取り出すこともできなくなります。
インストールディスクが入ったままです。
あれこれ、悪戦苦闘して何とかドライバが認識されるようになりました。
(結局、何回か再起動するうちに認識されました。)
写真のとおり、すべてのデバイスが認識されています。
動作にも問題はありません。
Windows10Pro 64bitインストール及び動作確認完了です。
もちろん、最新バージョン「1809」です。
(現在、バージョン20H2まで動作確認できています。)
なお、この機種のメモリは「追加スロットへのメモリ追加」は簡単ですが、その下にある「工場出荷時に取り付けてあるメモリの交換」はかなり難しいので、ご注意を!
ピンセットを使えば元のメモリの取り外し・交換は可能ですが、スロットやメモリを破損させる危険性があります。
安全に交換しようと思えば、「完全分解」が必要ですが、難易度はMAXです。
なお、標準のメモリは「DDR3-1066」ですが、より高速な「DDR3-1333」も動作することを確認しました。
見づらいですが、メモリにカバープレートがついているロットがあります。
メモリ交換をさせたくないのでしょうかねぇ。
メモリ取り出しカバーがもう少し大きければ、何の問題も無いのですが…。
この場合、完全分解して、マザーボードを取り出さないと、メモリ交換ができません。
なんとも難儀な仕様ですが…。
さて、作業完了し、厳重に梱包してお客様へお送りしましたところ、
「パソコンライフ山口様
パソコンが到着しました。見違えるほど快適な作動になりました。
もったいないまま眠らせてしまうところでしたが、見ていただいたおかげでこれからもずっと使えそうです。
一週間前にどうしようか困っていたのがうそのようです。
大変早く対応していただきまして、ありがとうございました。
感謝申し上げます。」
と、過分なお褒めの言葉をいただきました。
修理屋冥利に尽きますね。
こちらこそ、数ある業者の中から、当店にご依頼いただき、ありがとうございましたm(._.)m
Let'sNoteをお持ちの方、Windows10にアップグレードするなら、ぜひ当店にご依頼ください。
さて、今回の修理代金は、以下のとおりです。
SSD(500GB) :10,000円
メモリ8GB(4GB×2) : 7,000円
(分解が必要な場合は15,000円となります。ご了承ください。)
SSD交換作業費 :10,000円
Windows7 64bit→10 64bit
アップグレード作業代 :25,000円
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計 :52,000円
※作業当時の修理費ですので、部品価格等の変動により、変更することがあります。
ご了承ください。