お客様から、
「新聞広告で見て連絡した。昨日まで問題なく動いていたパソコンが、今朝から電源を入れても動作しない。修理できますか?」
とのご相談で、訪問いたしました。
Toshiba Qosmio DX98M 21.5型フルHDの一体型デスクトップ、CPU:Core i5-450M 2.4GHz搭載、2010年発売のパソコンです。
電源を入れると、インジケータが赤く点灯しますが、起動しません。
通常だと、白く点灯する、とのことです。
HDDインジケータは点灯していないので、HDDを認識していないようです。
BIOSも呼び出せません。
最悪、電源ユニットが故障している可能性もあります。
お預かりして、診断することにしました。
いろいろと診断した結果、単純にメモリの接触不良が原因でした。
電源の故障でなくて幸いです。
ノートパソコンに使われるメモリですね。
一体型パソコンは、ノートパソコンの部品が多く使われています。
BIOSチェックを終え、起動すると…、おや?チェックディスクが動作しました。
パソコン起動中に強制終了(電源を切ったり)すると、起動時にチェックディスクが動作することがあります。
HDDに問題があるかも知れませんので、Windows7起動後、HDDを診断してみると…。
HitachiのHDD:1TBですね。
「代替処理済のセクタ数」が「40」となっています。
代替済のセクタは「0」でないといけません。
不良セクタは、フルフォーマットすると改善されることがありますが、「使用時間も10,582時間」で、そろそろ交換する時期になっています。
お客様の了解をいただき、交換します。
左の写真のとおり、「セクターあたりのバイト数:512」ですので、交換前のHDDは「非AFT規格」です。
交換後のHDDは「AFT規格」ですから、そのままクローンするとアップデートができない、起動が遅い等の不具合が発生する可能性があります。
クローン作成時に、一手間掛けて実行します。
クローンに4時間かかりましたが、完了です。
一体型パソコンは、裏のカバーを外し、完全分解の状態にしないと、HDDの交換はできません。
Toshibaのパソコンですが、HDDはHitachi製ですね。
せっかく分解したのですから、CPUグリスも塗り替えておきます。
CPUは「Core i5 450M」第1世代のCore i5(2コア2スレッド)です。
これもノートパソコンに使われるCPUですね。
交換を終え、元どおり組み立てて、電源を入れてみますと、無事に起動しました。
HDDに問題はありません。(あたりまえ<(_ _)>)
アップデートが溜まっているようですので、実行しますと…。
更新に失敗します。
うーん、「Windowsシステムファイルに問題あり」です。
長丁場になりそうです(T_T)
とりあえず、SFCコマンドを実行し、システムファイルの整合性を調べます。
幸運にも、正常に修復されました。
Windows8以降は、ここで修復しきれなくても、さらにコマンドを使用し修復作業ができますが、Windows7には、これ以上の機能はありません。
このあたりが、「Windows10へのアップグレード」をオススメする理由の一つです。
さて、改めてアップデートを実行すると、今度は完了しました。
これ以外にも、AdobeReaderがアップデートできないなど、不具合がいくつか見つかりましたが、すべて修復が完了し、納品しました。
ご依頼いただき、ありがとうございましたm(._.)m
今回の修理代金は、以下のとおりです。
診断料 : 5,000円
HDD代金 :10,000円
HDD交換作業:15,000円
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計 :30,000円